不在着信
がっちゃんには持病がある。
肝炎のキャリアだ。
発症はしていないけど、予防薬の投薬を受けていた。
治療のための受給者証も持っていた。
脳出血で倒れる前は、自分のことは全部自分で管理していたがっちゃん。
肝炎治療の受給者証があるなんて知らなかったよ。
倒れて数日のタイミングで、更新手続の書類が送られて来た。
未知の世界に放り込まれたアタシ。
調べて、聞いて、分からなくてまた調べて聞いて。
今日は保健所にも問い合わせて、やっと必要なものを揃えてホッとした。
仕事の後、駆け込みセーフで住民票も取ることが出来、達成感。
夕食の前にお風呂に入っていたら、その間に病院から電話があったらしい。
スマホに不在着信の通知。
ドキッとする。
まさか、急変!?
慌てて病院に電話する。
なかなか繋がらなくて、その間に、もしもの自体がアタマの中を駆けめぐる。
病棟の看護師さんに繋がると
「オムツの…外側のテープ止めの方があと1枚しかないので〜〜」
男性看護師さんのハキハキした声だった。
はぁ〜〜〜オムツ、ですか。
力が抜ける。
転院の時に、持参したものが無くなったら、入院セットのオムツコースを頼んだ方が良いと別の看護師さんに言われているけど、と話す。
がっちゃんはオシッコの管も入っているので、そんなに使わないから買って来た方が安いんじゃないかと男性看護師さんは言う。
明日の朝、買って届けてから仕事に行くことにした。
病院からの着信は、何度受けてもドキドキするなー。
でもオムツで良かった。
オムツくらい、いくつでも運ぶよ、がっちゃん。
近い病院に転院してホントに良かったと思う瞬間。
でもさ、昨日もアタシ病院行ったよね?
その時は、オムツのことなんて言ってなかったよ?
まあ、いいか。
がっちゃんからのラブコール。
オムツ抱えて会いに行くよ。
…会えないけれど。
心からホッとして食べるタロの晩ごはん、美味しかった。
お味噌汁の油揚げがデカイ!ww