さんにん暮らしプラス1

脳卒中で眠れる森に住む夫がっちゃんと残された家族の毎日。悲しんでても始まらない!三人暮らし楽しもう♪

オンライン面会とアタシの気持ち

金曜日。
いろいろあったけど、やっと一息。


この頃、心が騒がしい。
押し迫る12月の雰囲気のせい?
仕事が慌ただしくなったせい?


ささくれて来ると、
ちょっとしたことに引っ掛かり、痛む。トゲトゲする。
痛みは切なさになったり、嫌悪になったりする。


嫌だ嫌だ、こんな自分は自分が一番嫌だなって思うよ。


水曜日、いつものようにがっちゃんの面会に病院に行った時のことだった。


珍しく、先客がいた。
面会用のパソコンのある部屋のドアが開け放たれ、中にいる数人の家族らしき人たちが、大きな声で代わる代わる、入院患者に声を掛けていた。


その様子から、転院して来て間もないらしいことが伝わって来た。


面会は何だか妙な雰囲気に盛り上がり、一向に終わる気配がしなかった。


アタシがソファーで待っているのを見つけたいつもの生真面目な面会担当の人が、やって来て言った。


「今日はちょっと時間の方が……5分、いや10分くらい遅れると思います。申し訳ありませんが、お待ちください」


そう言いながらも、すぐに今面会している人たちの方へ戻り、時間かだからとその場を収めるどころか、お構いなしに話を広げている様子。


アタシは昼休みの間に行っているから、そんなに待ってもいられないんだけどな。
というか、予約時間があるのは何のためなのかな。


そんな、冷たい気持ちになってしまった。


きっとね、ひがんでたんだよね。


面会している人たちの、パソコンモニタの向こうにいる患者は、意識のある人らしい。

病室に戻って対応する生真面目な面会担当が
「言葉は話せませんが、皆さんのことをちゃんと分かっていますよ!」と言っている声が響いて来る。


アタシの時は、こんな盛り上がりは、ない。


いつも目を開けるのがやっとのがっちゃん。
「奥さんが来てますよー!起きて起きて!」


今までは、そんな声掛けしてもらうのもリハビリになるんだろうなと思って有り難く感じていたのに、この日はそれも、空々しい茶番のように聞こえてしまった。


そして、やっとアタシの面会の番が来たけれど、やっぱりなかなか目を開けないがっちゃんの様子に、さっさと切り上げたいと思っているような、そんな担当者の素振りを感じてしまった。



がっちゃんが入院して、もうずいぶんになるけれど、初めて、アタシは絶望みたいな感覚を握りしめていた。


やっぱりね、うらやましかったんだよね、回復の可能性のある人たちが。


最近は看護師さんではなくて、洗濯物の受け渡しも面会担当の人になった。
この1週間の様子を聞きたいけれど、当たり障りのないことしか返って来ない。


「何か変わったことがあったら連絡しますから」
前に看護師さんに、こう言われたこと、あったけど。


熱が上がったとか下がったとか、今週は落ち着いていたとか、痰が酷かったとか少なかったとか……そんな些細なことでいいから、何でもいいから、知りたいよ。


こんな気持ちがグルグル、グルグル。
渦巻いていたのだ、一昨日は。


いかんいかん!



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次男ジロが買って来てくれたスイートポテト。
催事で出ていた店らしい。
グラム売りなんだとか。


ひとかけが、結構大きく食べ応えがあった。
美味しかった。


気持ちがどうしようもなく沈む時は、美味しいものから元気をもらおう。


大きなポテトを頬張りながら、話を聞いてもらった。


ジロは、うん、うん、って聞きながら、「それはないよな〜」とか「ああ、それ分かる〜」と相槌を打ってくれた。


質問するでもなく、否定するでもなく。


卑屈になってるアタシの気持ちに、ピタッと寄り添って。


優しさをもらって、冷たい気持ちも暖まって来たかな。


だからこうして書いておこう。
また気持ちが冷えてしまった時に、思い出して暖まれるように。


いろんな思いを、忘れないように。



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